住宅会社の予約率が変わる!12のチェックリストで実践するエントリーフォーム最適化(EFO)

2025.04.30 | ナレッジ

「イベントページにはアクセスがあるのに、予約が入らない!」
「フォームで離脱されている気がするけれど、どこが悪いのかわからない…」

住宅会社の現場では、こうした声が頻繁に聞かれます。せっかく時間と費用をかけて集客しても、入力フォームの“ひと手間”が原因で、予約という最終アクションに至らないケースが少なくありません。

この記事では、フォーム設計がなぜ予約率に大きく関わるのかを解説したうえで、すぐに実践できるEFO(エントリーフォーム最適化)の基本と、成果を高めるための12のチェックリストをご紹介します。

読み終える頃には、自社フォームの改善ポイントが明確になり、予約数アップに直結するアクションが見えてくるはずです。

EFOとは?ユーザーが離脱する“最後の関門”はフォームだった

住宅会社のWeb集客において、イベントや資料請求の最終ステップが「入力フォーム」です。
興味を持って進んできたユーザーが、最後のフォームで離脱してしまう…そんな“もったいない離脱”を減らすには、フォームの体験設計を見直す必要があります。

例えば、入力項目が多すぎる、どこが必須か分かりにくい、スマホでの操作がしづらいなど、些細なストレスが離脱を招きます。フォームは単なる「情報入力の場」ではなく、来場への意欲を維持・後押しする“接客ツール”と捉え、設計し直すことが求められます。

このような視点で入力フォームを最適化し、コンバージョン率の改善を目指すことを「EFO(エントリーフォーム最適化)」といいます。

今すぐできる!EFO改善の5つの基本

まず取り組むべきは、ユーザー目線に立った基本の見直しです。以下の5つは、どんな住宅会社でも今日から着手できる実践ポイントです。

1つ目は、入力項目の最小化
名前・電話番号・希望日時など、予約に必須の情報に絞りましょう。住宅の希望条件などの詳細は、来場後に丁寧にヒアリングすれば十分です。

2つ目は、必須・任意の違いの明示
入力の途中で不安にならないよう、「*必須」や「任意」の表示をしっかり添えることが大切です。

3つ目は、入力例の表示です。
メール欄に「例:yourname@example.com」などのサンプルを添えるだけで、入力ミスを防ぎやすくなります。

4つ目は、郵便番号からの住所自動入力機能の導入
スマホユーザーにとっては、住所を一から入力するのは負担が大きく、離脱の大きな原因にもなります。

5つ目は、リアルタイムエラー表示の設定。
入力完了後にエラーが出るより、入力中にその場で知らせる方が、ストレスなく修正ができます。

スマホ最適化とデザイン統一も“落とし穴”を防ぐカギ

EFOでは「項目を減らすこと」ばかりに注目されがちですが、実はそれ以上に重要なのが“操作体験の滑らかさ”です。

特にスマートフォンでの操作性は要チェックです。住宅会社のWebサイトの約7〜8割がスマホからのアクセスであることを考えると、スマホ前提の設計が必要不可欠です。
ボタンが小さい、余白が狭い、入力欄が画面に隠れるといった仕様では、ユーザーの離脱を招いてしまいます。

また、サイト全体のトンマナ(世界観)とフォームデザインの不一致も、意外と多い落とし穴です。
フォームに入った瞬間に「別サイトに飛んだのかも?」と感じさせてしまうと、ユーザーは不安になり、予約を躊躇します。色やフォント、レイアウトをサイト全体と統一させることが信頼感につながります。

さらに、送信後に「戻る」ボタンで入力が消える仕様は厳禁です。ユーザーに“やり直し”を強いるフォームは、心理的ハードルを急激に上げてしまいます。

チェックリストで抜け漏れ防止!EFO最終確認12項目

EFOの改善を行ったあとは、以下のチェックリストで抜け漏れがないかを確認しましょう。
実際のユーザー体験を想像しながらチェックしていくことで、フォームの完成度が一段と高まります。

1.フォームに明確なタイトルがあるか
2.サイト全体とのデザイン・雰囲気が一致しているか
3.視認性の高い配色が使われているか
4.フォームの長さが適切か(長すぎないか)
5.不要な入力項目が含まれていないか
6.任意項目の比率が高すぎないか
7.必須と任意が明確に区別されているか
8.項目が細かすぎてユーザーを疲弊させていないか
9.入力ガイド(例文など)が分かりやすく記載されているか
10.送信ボタンが視認性・誘導性のある位置にあるか
11.戻っても入力内容が保持される仕様か
12.タップ時の表示崩れ・誤動作が発生していないか

データを味方に。ヒートマップで“詰まりポイント”を発見

改善の最短ルートは、感覚ではなくデータをもとにした仮説検証です。その中心となるのがヒートマップツールです。

Microsoft Clarityなどの無料ツールを使えば、ユーザーがどこまでスクロールしたか、どこでクリックしたか、どこで離脱したかが視覚的に分かります。

例えば、「郵便番号欄でユーザーの動きが止まっている」というデータが取れれば、そこに自動補完機能や入力ガイドを追加するといった改善が即座に可能になります。

ヒートマップを活用して、“なぜ予約されないのか”の原因を可視化すれば、EFOの施策もより的確で効果的なものになります。

まとめ

予約フォームは、集客施策の中でも最も「確実性」と「再現性」の高い改善ポイントです。

・90%以上のユーザーがフォームで離脱するリスクを持つ
・予約率改善の鍵は「入力項目の削減」「操作性の最適化」「スマホ対応」
・ヒートマップで“詰まり”を発見し、EFO施策の精度を高める

広告やデザインに予算をかける前に、まずはフォーム改善から。少しの工夫で、同じアクセス数から得られる予約数は大きく変わります。ぜひ自社のフォームをこの機会に見直してみてください。

AUTHOR- この記事の執筆者 -

代表取締役社長
手塚 恭庸
代表取締役社長
手塚 恭庸

住宅業界向けSaaSの立ち上げからIPOまでをCMOとして牽引。
営業・プロダクト・組織設計まで一貫して手がけ、1,000社超の住宅会社のDXと業績改善に貢献。
コロナ禍ではオンライン販売モデルの構築を支援し、デジタル集客・来場・成約までを仕組み化。
「考える力」だけでなく「やり抜く力」を強みに、机上の空論で終わらせない支援を信条とする。
現在はG-Forceの代表取締役社長として、クライアントにとって外部パートナーではなく、“事業の一員”として本気で成果にコミットするサービスを展開。

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