競合分析で見つける、自社ホームページ改善と集客力アップの実践法

2025.04.30 | ナレッジ

「競合と比べて、自分たちのホームページはどこが劣っているのか分からない…」
「なんとなく見よう見まねで改善しているけれど、反響にはつながらない…」

そんなモヤモヤを抱えたまま、場当たり的な修正を続けていませんか?

この記事では、住宅会社のホームページ改善において“いま本当に見るべきポイント”を明らかにしながら、競合分析を自社の集客力強化に活かす具体的な手法を紹介します。

読み終えた頃には、「自社が改善すべき課題」と「今すぐ取り組めるアクション」が整理できるようになります。

なぜ、競合分析が成果につながるのか?

住宅会社のホームページ改善で多く見られるのが、「なんとなく良さそう」とか「見た目がきれいだから」という感覚で変更を加えてしまうケースです。たしかに第一印象は大切ですが、それが来場予約や資料請求につながらなければ、改善とは言えません。

成果が出ない最大の原因は、「どこをどう変えるべきか」の判断軸がないこと。その判断基準を与えてくれるのが、競合分析です。他社の成功事例を分解して、「なぜ反応が出ているのか」を読み解くことで、効果的な打ち手が見えてきます。

ただし、見た目をなぞるだけでは意味がありません。大切なのは、背景にある「意図」や「戦略」を読み取り、自社の商圏やターゲットに合った形で再構成することです。

絶対に見逃してはいけない5つの分析視点

競合分析を行う際は、以下の5つを軸に、自社との違いとその意味を考えていきましょう。

1.イベント開催状況
開催の頻度・タイミング・テーマをチェックします。例えば「毎週末に家づくり相談会を開催」や「冬場に断熱性を訴求した完成見学会」など、ユーザーの関心と季節性をうまく捉えているケースは要注目です。自社では抜けている時期や切り口はないかを洗い出しましょう。

2.ファーストビューとバナーの設計
スマホで開いた瞬間に「行ってみたい」と思わせられているか?画像の世界観とキャッチコピーに一貫性があるか?予約ボタンが一目で分かる位置にあるか?

第一印象の設計が来場率に直結するため、競合との差分を丁寧に観察しましょう。

3.コンテンツ構成と情報の流れ
見出しの配置、ボタン導線、スクロール誘導など、ページ全体の流れを確認します。たとえば「最初に家づくりの不安を言語化し、共感から来場へ導いている構成」は、顧客心理に沿った好例です。

4.フォームの操作性とストレス要因
項目数の多さやUI設計、スマホでの入力のしやすさなどをチェックします。離脱率が高いページでは、「名前・電話・メール・住所・建築予定地…」と無駄に多い項目が障壁になっている可能性も。競合がどう簡略化しているか学びましょう

5.広告とSNSの訴求軸
Meta広告ライブラリでInstagramなどの出稿状況を確認し、コピーや画像の切り口、どのターゲット層にリーチしているかを分析します。「実際に集客している会社が、どんな言葉で誰に訴えているのか」は、自社広告設計の参考になります。

差分を“行動”に変えるためのSWOT視点

競合と自社の違いが見えたら、それを「どう活かすか」を考える必要があります。その軸になるのがSWOT分析です。

・強み(Strength):例)自然素材・断熱性能・土地提案力など
・弱み(Weakness):例)打ち出しの弱さ・価格表現が曖昧
・機会(Opportunity):例)地域の健康志向層の増加、共働き夫婦の拡大
・脅威(Threat):例)ローコスト住宅の流入、近隣他社のSNS強化

これを使って「どの強みを打ち出すか」、「何を競合から取り入れるか」が整理されることで、改善の優先順位が明確になります。

競合分析が“形だけ”で終わる原因と処方箋

競合分析をしても成果が出ない会社には、以下のような落とし穴があります:

・分析だけして行動しない:調べただけで改善施策につながらない
・模倣で終わる:見た目だけ真似て、ターゲットに合わない形で実行してしまう
・分析対象がずれている:商圏が重ならない他社を見て、参考にならない情報を追ってしまう

これを防ぐには、「改善を日常業務に組み込むこと」が大切です。たとえば月初にヒートマップを見ながら改善会議をするなど、施策を“回す仕組み”が必要です。

まとめ

競合分析は、“答えを探す”のではなく“仮説をつくる”ための手段です。

まずはイベントページを起点に、ファーストビューやバナー、フォームなど「成果に直結する箇所」から取り組みましょう。

そして「なぜこの構成なのか?」を読み解き、自社の文脈に置き換える。これを繰り返すことで、再現性のある改善策が見えてきます。

変化が激しい今だからこそ、競合分析を“見るだけの作業”で終わらせず、成果につながる「問い」と「行動」に変えていきましょう。

今日から始められる改善こそが、未来の集客をつくります。

 

AUTHOR- この記事の執筆者 -

代表取締役社長
手塚 恭庸
代表取締役社長
手塚 恭庸

住宅業界向けSaaSの立ち上げからIPOまでをCMOとして牽引。
営業・プロダクト・組織設計まで一貫して手がけ、1,000社超の住宅会社のDXと業績改善に貢献。
コロナ禍ではオンライン販売モデルの構築を支援し、デジタル集客・来場・成約までを仕組み化。
「考える力」だけでなく「やり抜く力」を強みに、机上の空論で終わらせない支援を信条とする。
現在はG-Forceの代表取締役社長として、クライアントにとって外部パートナーではなく、“事業の一員”として本気で成果にコミットするサービスを展開。

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