「AIを使っても、思ったような回答がなくて活用できてない…」
「毎回プロンプトを入力するのも面倒だし、いつも回答の質が変わって使いづらい!」
そんなもやもやを抱えた住宅会社の経営者や現場の方々にとって、今回のセミナーは“具体的な活用方法と自社導入の手応えを得られる”貴重な機会となりました。
G-Boostラウンジ主催の実践講座『My GPT活用完全マニュアル』は、AIを“使いこなす”のではなく、“業務に合わせて育てる”という新しい視点を提供するものでした。
単なるツール解説ではなく、自らの課題に応じたカスタマイズAI(My GPT)をその場で作成するワークショップ形式が特徴で、参加者の集中度と満足度は非常に高いものでした。
そんな実践型ワークショップの様子をご紹介します。
講座の冒頭では、ChatGPTの拡張機能「My GPT」について、通常のChatGPTとの違いを整理しながら実務での可能性が語られました。単なるチャットボットにとどまらず、応答スタイルやインプット情報、目的別の調整が可能な“自分専用AI”を誰でも設計できることに、参加者は驚きと期待の表情を浮かべていました。
特に注目を集めたのが、G-Boostラウンジ運営者が自ら設計し、その作成プロセスまで含めて完全公開された以下のMy GPTたちです。これらのGPTは、今回のセミナー内で紹介されただけでなく、実際にどのような意図や設計思想で構築されたか、その一連のチャット履歴までが学習素材として共有され、参加者はその手順を参照しながら自分のGPT設計に応用することができました。
「AI手塚くん」:
住宅業界に特化したマーケティングや見学会LP改善の相談ができるAI。
「秒速イベントメーカー」:
イベントページを即座に構成・出力してくれるGPT。
「なんでもかける君」:
ブログなどの文章生成を支援する専用GPT。
これらはラウンジメンバー限定で共有されており、実際に業務で活用されている実績も多数あります。特に「AI手塚くん」は、インスタ広告の分析や広告費の妥当性判断に使っているメンバーらの具体的な活用例が紹介され、「自分の業務にもそのまま応用できそう」と共感と称賛を集めていました。
後半は、参加者自身がMy GPTを設計するハンズオンセッションでした。講師のガイドのもと、以下のプロセスを1つひとつ実践しました。
プロンプト設計の技術習得:
「あなたは住宅営業のプロです。以下の情報をもとに…」といった具体的な口調でAIに指示を出す方法を学びました。
Markdown記法の基礎解説:
「# 見出し」「- 箇条書き」「**太字**」といった記法を用いて、AIに“分かりやすく伝える”ための文章構造を整える方法を実習しました。これは人間でいうところの「読みやすい資料の作り方」に近い考え方で、AIにとっては正確な理解への鍵となります。
業務資料のアップロードとインプット:
PDFマニュアルや社内FAQをGPTに読み込ませ、自社仕様にカスタマイズする方法を体験。守秘性の高い業務知識も“自社専用AI”の知識として活用できる点が高く評価されました。
初期メッセージの設定とUX設計:
ツール起動時の案内メッセージやQ\&A構造をカスタマイズし、チーム内での利用定着を促進する工夫も共有されました。
さらに、プロンプトの品質を段階的に改善する“30点→120点メソッド”では、AIに指摘・改善を求めるフィードバック設計法も実践。精度の低い出力をそのままにせず、ブラッシュアップを繰り返す工程にこそ、AIを業務パートナーに変える要諦があると強調されていました。
作成したGPTのURLはZoomのチャットで即時に共有され、他参加者が試用・フィードバックし合う「リアルタイムの相互検証」も好評で、実際の業務環境さながらのスピード感と臨場感のある実践機会となりました。
最後に提示されたのは、My GPTの社内展開に向けた応用例の数々でした。
たとえば次のようなものが紹介されました。
・新人教育に特化したQA形式GPT
・資料作成の叩き台を自動生成するアシスタントGPT
・イベントページやDM文面を自動生成するGPT
いずれも「1つのGPTが1業務の負担を大幅に減らす」可能性を示しており、参加者からは「これはもう人手を増やす代わりになる」や、「外注コストを大幅に抑えられる」といった声も多数寄せられました。
さらに、GPTはリンク共有でチーム全体に展開可能なため、“業務の知見”そのものをチームに再配布できる点も重要な利点です。「誰かの経験やノウハウをGPTに変えて、それを全員が使えるようにする」、そうした知識資産化の視点も、多くの参加者にとって新たな気づきだったようです。
AIは「使い方を学ぶ」だけではなく、「使い方を設計するもの」へと進化しています。今回の講座は、ツールの操作マニュアルをなぞるものではなく、業務課題に応じたAIの構築法を学ぶ機会でした。
GPTを育てることは、自分の仕事と向き合うことでもあります。
まずは1つ、自分の業務課題をAIに渡してみる。そこから広がる業務改革の可能性を、ぜひあなたの現場で体感してみてください。