住宅会社のための集客リサーチ術|成果を出すペルソナ設計・競合分析・情報収集の実践法

2025.05.09 | ナレッジ

「SNSも広告もやっているのに、なぜか反響が少ない…」
「頑張って集客しているのに、手応えがなくて不安になる…」

そんな悩みを抱える住宅会社にとって、見直すべき根本は“顧客理解”です。どんな施策も「誰に届けるか」が定まっていなければ、本来の力を発揮できません。

この記事では、成果につながる集客を実現するために必要な「ペルソナ設計」、「競合分析」、「情報収集」の具体的手法を解説します。
今の取り組みを改善したいと考えている方にとって、すぐに実践できるヒントが詰まった内容です。

STEP1:届けたい相手を言語化する「ペルソナ設計」

まず取り組むべきは、「誰に届けるのか」を具体化することです。これが曖昧なままだと、どんなに魅力的な商品やコンテンツでも、見込み客には届きません。

ペルソナとは、理想の顧客像を1人の人物像として設計するマーケティング手法です。
年齢や家族構成、職業、休日の過ごし方、住まいに対する価値観まで描ききることで、発信すべきメッセージが自然と浮かび上がります。

例) 35歳・共働き夫婦・6歳の娘あり・通勤は電車で30分圏内・アウトドア好き・住宅購入の動機は「子育てと通勤の両立」

このように生活背景まで具体化することで、広告コピーやイベント設計に一貫性が生まれます。
実在の顧客データをもとに、現場目線で構築するのがポイントです。

STEP2:現場の一次情報から「顧客の本音」を引き出す

質の高いペルソナをつくるためには、机上の空論ではなく、現場からのリアルな声を集めることが不可欠です。

・来場アンケートの自由記述欄を分析
・商談時に「他社と迷った理由」や「来場の決め手」を深掘り
・失注したお客様に理由をヒアリング

これらはすべて、今の打ち手を改善するヒントになります。また、SNSの反応やイベントアンケートなどの“顧客の行動ログ”も貴重なデータです。

さらに、ヒートマップツールを活用すれば、Webページ上で「どこに関心が集まり」、「どこで離脱しているか」が可視化されます。フォームの前で止まっている人が多いなら、入力項目や文言を見直すべきサインです。

STEP3:AIと連携してリサーチ・発信を効率化

顧客情報を集めたら、次は整理と発信です。ここでAIが役立ちます

たとえば、ChatGPTに以下のように依頼できます。
「30代共働き、子育て世帯、平屋志向の人に響くキャッチコピーを5案ください」

また、ヒアリング内容を箇条書きで入力し、「この顧客像に合ったペルソナとメッセージを考えて」と頼めば、短時間で企画案を構築できます。

AIは完璧ではありませんが、“たたき台”を作る道具としては非常に優秀です。考える時間の短縮と、視点の広がりに大きく貢献してくれます。

STEP4:競合他社を“分解”して勝ちパターンを盗む

他社の動きには、集客のヒントが詰まっています。ただし「良さそう」と感じるだけで終わるのではなく、「なぜそれが響いているのか?」を分解・分析することが大切です。
次のような分析視点を持って観察すれば、「自社にも応用できる要素」が明確に見えてきます。

・SNSの投稿内容と反応数(コメント・いいね)
・イベントページの構成(キャッチ・ビジュアル・導線)
・広告のコピーとビジュアル(Meta広告ライブラリなどで確認可能)
・問い合わせフォームの設計(項目数・配置)

競合の成功事例を“エッセンス”として抽出し、自社なりに翻訳することが重要です。

STEP5:小さく試して、失敗しながら磨き上げる

最後に大切なのは、リサーチ結果をもとに「実際に試してみること」です。仮説を立て、実行し、反応を見て改善する。この仮説検証サイクルを回せるかどうかが、強い集客体質を作るカギです。

いきなり完璧な成果を目指す必要はありません。「LPのキャッチコピーを1行だけ変えてみる」、「人気投稿の構成を真似てみる」といった小さな実験で十分です。

むしろ、失敗から得られる“実践的な学び”こそが、次の成功を引き寄せます。

まとめ

集客を成果に結びつけるためには、「誰に、何を、どう届けるか」を徹底的に考え抜くことが不可欠です。そのための出発点が、リサーチです。

・ペルソナを具体化する
・顧客の声を拾い、データとして蓄積する
・AIを使って整理・発信を効率化する
・競合を分析して応用する
・仮説検証を回して改善し続ける

この一連の流れを回せるかどうかが、住宅会社の未来の集客成果を大きく左右します。

まずは今日から、ひとつでも“小さな仮説”を立てて行動してみましょう。改善の一歩が、確かな反響を生む第一歩になります。

AUTHOR- この記事の執筆者 -

代表取締役社長
手塚 恭庸
代表取締役社長
手塚 恭庸

住宅業界向けSaaSの立ち上げからIPOまでをCMOとして牽引。
営業・プロダクト・組織設計まで一貫して手がけ、1,000社超の住宅会社のDXと業績改善に貢献。
コロナ禍ではオンライン販売モデルの構築を支援し、デジタル集客・来場・成約までを仕組み化。
「考える力」だけでなく「やり抜く力」を強みに、机上の空論で終わらせない支援を信条とする。
現在はG-Forceの代表取締役社長として、クライアントにとって外部パートナーではなく、“事業の一員”として本気で成果にコミットするサービスを展開。

関連するナレッジ

Knowledge